極稀本 小売 元和二年最上家知行割之帳原本一冊 極大判最上家黒印状割印書状消息和本古文書古筆短冊書簡大名戦国武将手紙山形藩史料一栗高春乱

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元和二年最上家知行割之帳一冊 (表紙)元和二年霜月廿四日 奥書なし 縦31糎の極大本 墨付全十二丁 裏打ち 偶数丁に割印あり 石高記載誤りを上紙貼付にて訂正一箇所あり。出羽国飽海郡の下沼田織部以下の十六名分 末尾に合計の記載あるため本冊自体は首尾完存。(合計千百九石余)最終丁の割印が不全なのは裏表紙が欠と判断されます。各地名石高脇に旧主と思われる二十数名の人名あり。収録十六名には生国が記載されすべて他国衆(上野八名・信濃四名など)。さらに収録の高野武右衛門(信濃)・熊木長左衛門(越中)・北五右衛門(信濃)の三名については最上家改易後の元和八年に庄内藩再仕官時に提出した高名覚えが大泉記年に収録され、その履歴の一部が判明します。また、地名石高脇に記載の旧主については最上家慶長検地帳に記名のある原主悦や後に戸沢家に帰参した戸沢甚兵衛などの氏名が確認できます。飽海郡が慶長十九年の一栗高春の乱以降に最上家の直轄地になったと云われていますのでその過程で大幅な知行替えが行われたものと思われます。 現時点では割印を誰のものか特定出来ないものの本書はその紙質・筆跡等から元和二年当時の知行割帳正本と判断されるものです。

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